青くない水中写真を撮ろう ~非日常の世界は何色?~

 

こんにちは、上出です。

なんだか最近、
台風の時にしかブログを更新できていない気がします…

でも、そんなこと言ってたら、
次の記事をUPできるのが来年になっちゃいますね。

秋冬は気合を入れなおして、
熱燗でも煽りながらモリモリ記事を書いていこうと思います。

(早速、お鍋用のカセットコンロと
気合注入用の上善如水を買ってきました!)

 

 

さて、今日は

「こうするのが正しい」

とか

「こう撮るべき」

という話ではなく、

 

「こういう考え方もありじゃない?」

 

というフワッとしたお話です。

 

なので、気軽に読んでいただけたらと思います。


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f13 SS1/200秒 ISO160)

 

 

いきなりですが、

あなたにとって日常の世界は何色ですか?

 

もちろん、答えなんてありません。

 

白でも黒でも緑でも赤でも良いですが、
はっきり「何色」と言える人は少ないと思います。

日常の世界にはたくさんの色が溢れていますし、
普通に暮らしていて、

目に飛び込んでくる色が赤ばかり

なんてことはありませんよね。

 

なので、陸上写真で「非日常」を表現しようとするには、
特定のこの色を使えば良いという話にはなりません。

 

例えば、マクロレンズを使って
肉眼で見えない花のシベを切り取ったり、

思いっきりハイキー(露出オーバー)
にして霞んだ記憶のように仕上げたり、

色々工夫して「非日常」を演出します。

 

「何でそんなに非日常を追い求めるのか」

については今日議論したいところではありませんが、

一言でいえば

「アートとしてわかりやすい」

という事だと思います。

やっぱり、写真の中に何か非日常の要素があった方が
見る人の目を引きますし、何かを感じてもらいやすいです。

もちろん、

日常を日常として切り取る

というアートもあると思いますが、
今日は一旦置いておきますね。


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/100秒 ISO200)

 

 

これは水中写真のブログなので、
このブログを読んで下さっている方の多くが、
スクーバorスキンダイバーだと思います。

(ノンダイバーの方にも読んでもらえてるならもちろん嬉しいです。)

 

ダイバーのとっては当たり前の事実だと思いますが、
水中世界というのは基本的に「青」です。

 

普段透明度の良くない海で潜られている方は、

「違う、緑だ!」

とおっしゃるかもしれませんが、
ここは話の流れ上「青」で統一させてください。笑


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f9 SS1/160秒 ISO200)

 

 

何が言いたいかというと、

ダイバーにとっての日常の世界は青であり、

もっと言えば、

ダイバーじゃなくても水中は青いと思っている、

ということです。

 

つまり、さっきの理論から行くと、

青い水中写真には「非日常」感がなく
アートとしては目を引きにくい

ということになります。

 

そうは言っても、
僕も水中ワイドは青い写真を撮ります。

と言うか、ワイドレンズを使って、
画面から青を完全に排除するのは無理です。

 

アートの要素は色だけではないので、
構図や光の表現、被写体の選び方で
アート性を高めることはできます。

もちろん、青をどう表現するかというのも
水中ワイドを撮る上では重要なファクターです。


(D750 + AF-S NIKKOR 14-24mm Z-240×2灯 f13 SS1/250秒 ISO250)

 

 

さて、今日深堀したかったのは、
小さめの生き物を撮影するときの話です。

いわゆる水中マクロですね。

 

結論から言えば、僕の場合は
非日常感を演出するために
画面の中から意識的に青を排除して撮影する
ことが多いです。

今回記事を書くにあたって、
今年撮影した水中マクロの作例を見返してみたのですが、
やはり青い背景の写真が少なかったです。
(今年は特にその傾向が強くなっていました。)

逆に、青い背景で撮っている写真は、
何かしら理由があって背景に青を入れている
ということにもあらためて気が付きました。

せっかくなので、

なぜ背景に青を入れたのか?

という理由も添えて、
青背景の写真も何枚か紹介してみますね。

 

全体の印象を爽やかにしたい↓


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f11 SS1/160秒 ISO200)

 

被写体の色が最も映える背景にしたい↓


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f13 SS1/100秒 ISO250)

 

どうしても青でしか背景を抜けない↓


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f11 SS1/200秒 ISO200)

 

青以外の背景で撮ってみたけど、
青い背景でも撮っておこうかな↓


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f4.8 SS1/160秒 ISO100)


(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f5.6 SS1/160秒 ISO100)

 

 

背景に青を入れる時こそ明確な意図が必要

というのが僕の個人的な感覚でしょうか。

 

 

一方、青くない背景の作例を紹介します。

なんとなくでも、
テーマカラーがあると良いですよね。

 

【黄】

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/160秒 ISO200)

 

【紫】

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f9 SS1/160秒 ISO100)

 

 

【橙】

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/160秒 ISO250)

 

【黒】

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f13 SS1/160秒 ISO250)

 

【宝石?】

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f6.3 SS1/250秒 ISO250)

 

最近、雑誌DIVERでも
人気のインスタグラマーさんが紹介されていますが、

マクロをふんわり撮っている方なんかは特に、
青を排除した背景の作例が目立つ気がします。

もしかしたら、時代の流れなのかもしれませんし、
自然に実践されている方も多いのかもしれませんね。

僕もInstagramに日々の水中写真をアップしているので、
良かったらフォローしてみてください。

https://www.instagram.com/shunsaku_kamide/

 

 

今日紹介したのは、あくまでひとつの視点です。

もちろん、青い背景の写真がダメというわけではないですし、
青を基調にして違う色をさすという考え方もあるでしょう。

 

僕の場合は、

「海の中の日常を切り取りたい」

という思いが強いので、

「日常を魅力的に表現するにはどうすれば良いんだろう?」

と考え続けてきました。

 

今のところその結果が、

日常を非日常のように演出し、
日常の中の美しさを浮かび上がらせる

という事なのかなと思っています。

 

それでは、今日もここまで
読んでくださりありがとうございました!

少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

(更新:2017.10.22)

 

 

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