こんにちは、上出です。
先日、名護市の大浦湾にてプライベートフォトツアーを開催させていただきました。
今回のツアーを通して僕自身も多くの事を再発見できましたし、
読者の皆さんにとっても参考になるんじゃないかな
という学びがいくつかありましたので、
ここではご参加いただいたNさんからの
コメント・写真と共に振り返ってみようと思います。
今回ご参加いただいたNさんはこれまで、
オリンパスのミラーレス一眼に
14-42㎜のキットレンズを装着して
水中撮影を楽しんで来られたとのこと。
沖縄にお越しになる前のご相談の中で、
以下のような現状とご希望を伝えて下さいました。
・いつも水中モードで設定を何もいじらずに撮影していたが、
暗くてぼんやりとした、イメージとは程遠い写真しか撮れない
・サンゴ礁で小魚がたくさんいるような風景が好きなので、
水中景観をもっと明るく綺麗に撮りたい
・絞りやシャッタースピードについて理解が浅いので、
設定の考え方やポイントを教えて欲しい
おそらく、同じような悩みを抱えた方は少なくないでしょうし、
こういったステップは誰でも踏んでいくものです。
そして、Nさんから
・今後のカメラ選びを考える上で、一眼レフを体験してみたい
というリクエストもありましたので、
今回は、
NikonD7000 + TokinaATX-107 + S-2000
というシステムをお貸しして、
初めての一眼レフで水中ワイド撮影に挑戦して頂くことになりました。
Nさんのご旅行のご都合上
海に入れる日が1日だけという事でしたので、
細かいテクニックの指導というよりは、
「マニュアル設定のポイントだけをお伝えし、
実際に一眼レフでの水中撮影を体験してもらった上で
今後のカメラ選びについて一緒に考える」
ことをテーマにツアーを進めていきました。
今回選んだポイントは、
沖縄本島名護市の東海岸に位置する大浦湾です。
おそらく、「大浦湾」と言われても
ピンとこない方がほとんどだと思いますので、簡単に紹介しておきますね。
このとっても知名度の低いダイビングポイントは、
ここ数年話題になっている辺野古のすぐ北側にあります。
沖縄本島周辺のダイビングスポットというと、
慶良間、砂辺、真栄田岬、万座、瀬底島、水納島…
など、西海岸からアクセスするポイントが有名なのですが、
これらのポイントは基本的に冬は海況が悪くなりがちです。
瀬底島は冬場でも比較的穏やかな日が多いですが、
洞窟やクレバスがメインで
「珊瑚の上を小魚が舞う明るい水中」とはイメージが異なります。
こんな時に重宝されるのが大浦湾なのですが、
実はここ、アオサンゴが群生している珍しい海域です。
石垣島の白保が北半球最大の群生とも言われていますが、
おそらく国内でそれに次ぐのはこの大浦湾でしょう。
そして実はアオサンゴだけでなく、ユビエダハマサンゴも元気モリモリです。
ではここで、
Nさんから寄せていただいたコメントを紹介しますね!
当初、何を持っても宝の持ち腐れで
うまく撮れないと考えてました。
添付の写真は、
けっして上手くないかと思いますが、
私の中ではこんなに理想の写真が撮影できたのは初めてです。
ピントがボケない。
背景の青が綺麗。
遠くまで写っている等々。
カメラやレンズの違い、
調整等でこんなに違うのかと驚きました。
最初からこの状態で購入していたら、
今までどんなに良い写真が撮れていたかと思うと悲しくなります。
今まで、
ISOやしぼりをコントロールしたことがなかったので
そのような調整が大切である点を理解しました。
一つ上の貴重な経験をすることで
ステップアップへの入り口に立ったように思います。
まずは一眼レフ体験が出来たので、
次回は、陸上で写真の撮り方や姿勢、調整方法の違い
について色々とレクチャー頂ける時間が取れたら幸いです。
あくまでもプライベートガイドですので
私のリクエストの合わせたスタイルであり、
大変良かったと感じてます。
(事前に色々と相談頂いたので)
Nさん、貴重なご感想ありがとうございました!
ここで、もう一枚お写真を紹介しますね。
(D7000 + TOKINA AT-X107 10mm f11 1/200秒 ISO250)
先ほどのお写真もそうですが、太陽と光を印象的に表現しています。
初めての一眼レフ+フィッシュアイレンズとは思えませんね。笑
水中ワイド撮影は、
光をどのようにコントロールするのか
(太陽そのもの、太陽の光芒、ストロボ光など)
で作品の印象が180度変わります。
もう一枚Nさん撮影のお写真を。
(D7000 + TOKINA AT-X107 17mm f11 1/200秒 ISO250)
はい、僕が写っていますね…
実はNさん、このお写真以外にも
僕がばっちり写ったお写真を何枚も撮ってくださいました。笑
正直この感覚って、僕が最近忘れていたものです。
おそらくこのブログの中で使用している写真の中に、
ダイバーが写っているものってほとんどないと思います。
元々ダイバーを入れる写真はあまり撮らないのですが、
最近は何も考えずに、
「どうやってダイバーをフレームアウトさせようか」
ということばかり考えていました。
でも、Nさんのように、
潔くダイバーを構図の中に入れるというのは
本来選択肢として持っているべきものです。
そんな大切なことを再発見させて下さったNさんに感謝です。
最後に、今回のツアーで学んだ事がもうひとつありますので紹介しますね。
Nさんは、1本目のダイビング後の船上でこんなことをおっしゃっていました。
「こんな広い範囲が綺麗に写せるんだ!」
「なんか上手くなったみたいで楽しい!」
そうなんですよね。
一眼レフって何だか難しそうな気がしますが、使ってみるととにかく楽しいんです。
一眼レフこそが正義だ!
と思っているわけではないのですが、
やっぱり目的に合ったレンズをつけて
一眼レフで撮影すれば綺麗な水中写真が撮れます。
そして、綺麗な水中写真は撮れるようになれば、
ダイビングそのものがもっと楽しくなります。
一眼レフをもっと多くの人に
気軽に楽しんでもらえるような、
そんな情報発信と体制作りもしていかないといけないですね。
それでは、今日もここまで読んで下さりありがとうございました!
少しでも皆さんの参考になったようでしたら嬉しいです。
Nさん、素敵なお写真とコメントを
送っていただきありがとうございました!
(更新:2017.2.26)
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