こんにちは、上出です。
この度、東京と大阪で初の個展を開催させていただくこととなりました。
上出俊作写真展 「陽だまり レンズ越しに見つめた10mmの海」
▪️東京展
会場:富士フイルムフォトサロン 東京 スペース3(東京ミッドタウン・ウェスト1F)
会期:2022年6月3日(金)~6月23日(木)
時間:10:00-19:00(最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで) 会期中無休
在廊予定日:6/3-14,6/20-23
※6/15-19は不在となります
▪️大阪展
会場:富士フイルムフォトサロン 大阪
会期:2022年10月7日(金)~10月20日(木)
在廊予定日:これから考えますが、できるだけ毎日いようと思っています
富士フイルムのHPに詳細が掲載されていますので、こちらも合わせてご覧いただけると嬉しいです↓
ここからは、写真展開催に至った経緯を書きますので、もし興味があればご覧くださいませ。
最後には、写真展に込めた想いも少し書けたらと。
ちょうど1年前くらいでしょうか。
写真家の越智隆治さんと岡田裕介さんと、一緒にお酒を飲む機会がありました。
その時、お二人に相談したんですよね。
「東京のギャラリーで写真展をやりたいんと思ってるんです…」と。
明確な何かがあったわけではありません。
ただなんとなく、東京で個展をやりたいなと思っていただけです。
変な言い方ですが、写真家として活動し始めてまあまあの月日が流れたし、そろそろ作家としてちゃんとしないとなあと。
で、夜も深まり、だいぶヘロヘロになってきた頃、越智さんと岡田さんにそんな話をしてみました。
すると、お二人の反応がなんと同じでした。
「初めてなら六本木の富士フイルムフォトサロンがいい!」と。
僕は東京のギャラリー事情なんて全く知りませんでしたし、先輩2人がそう言うんだからそういうことなんだろうということで、その時から富士フイルムでの写真展開催に向けて動き始めました。
(とはいえさすがに他のギャラリーもチェックはしないとと思い、東京に行って色々ギャラリーを回りました。他にも素敵なギャラリーはたくさんありました。)
富士フイルムで写真展をやりたい!と言っても、お金を払えば開催できるというものでもありません。
僕はこれまで富士フイルムさんとのお付き合いはありませんでしたし、もちろん向こうからお願いされて写真展を開催するような立場ではないので、公募展に申し込むことになります。
「写真家たちの新しい物語」という若手向けの公募展があることを知り、そちらに応募することにしました。
(年齢制限は45歳まででした。この業界では、35歳の僕はまだまだ若手です。)
公募展なので、プリント作品を30点くらい提出して、審査されます。
当たり前ですが、お気に入りの写真を30枚送っても、審査には通りません。
明確なテーマがなければ、写真展というひとつの作品として成り立たないですもんね。
というわけで、ある意味ここが本当のスタート地点でした。
「どんなテーマで作品をまとめるか」を決めるのに、結構な時間と労力を要しました。
僕自身、沖縄の海が好きで、8年前に関東から沖縄に移住しました。
だからやっぱり、沖縄をテーマにしたかったんです。
最初はそのつもりで、色々細かいテーマを設定しながら、写真をセレクトしていました。
でも、どうにもしっくりきません。それこそ、お気に入りセレクションの域を出ないんです。
結局1人でテーマを決めるのは難しそうだったので、友人知人に相談しました。
そこで言われたのは、こんなことだったんですよね。
「上出らしさが1番出てるのは、マクロなんじゃない?」
そう言われればそうか、と思いました。
客観的に見てそれが自分らしさなら、それで勝負してみるか、と。
もう少しテーマを掘り下げて、上出らしさのようなものを抽出していった結果、「海が入っていない、被写体と背景が持つ色だけで構成された写真」でいこうということに。
そういう写真を30点セレクトして応募したところ、幸運なことに、審査に通りました。
富士フイルムフォトサロンの存在を知ったのが2月。
そこから半年かけて準備して、8月に応募し、9月に開催が決まったという感じですかね。
展示する作品は応募時の作品と入れ替えてもいいので(テーマから外れたらダメですが)、9月以降も写真展に向けて作品は撮り続けていました。
開催が決まってからは、富士フイルムの担当者さんと、デザイナーさんと相談しながら、展示方法などを検討しています。今はちょうど、レイアウトを決めているところです。
東京の審査に通ると大阪でも巡回展が開催できるということだったので、大阪もお願いしました。
そんなこんなで、6月に東京、10月に大阪で、マクロだけの写真展を開催させていただいます。
海の写真展ですが、青はありません。
もちろん青い海は好きですしたくさん撮っていますが、違った海の世界があってもいいだろうと、そんな風に思っています。
今回展示をさせていただく富士フイルムフォトサロン東京のスペース3は、割とこじんまりとしたスペースです。
ですので、展示できる作品数もサイズも限られています。
もちろん、だからと言ってこじんまりとした個展で終わらせる気はありません。
来てくださった方々に最大限楽しんでもらえるように、デザイナーさんと相談しながら色々仕掛けを考えています。
立地的にお子様連れの方も多くいらっしゃるようなので、子供でも楽しめる展示にできたらいいなと。
僕のアトリエ(そんなものはないけれど)に遊びに来たような、温かい空間を作れればと思っています。
それから、僕自身海が好きなのはもちろんですが、それ以上に水中写真が好きなんですよね。
特に水中マクロって、ほとんどの方が目にしたことのない世界を切り取ることができます。
はっきり言って、マクロに関しては、写真が肉眼を超えることもあります。
そういう意味で、「こんな海の世界もあるんだよ」というだけでなく、「水中写真ってこんなに面白いんだよ」ということを感じてもらえたら、僕にとっては本望です。
だって、水中写真を楽しめる人がもっと増えたらいいなと思って、このブログも始めたんですもん。
そうだ、タイトルについて説明し忘れていましたね。
ごめんなさい、すでにだいぶ長くなっているので、タイトルについての詳しい話はまたの機会にしましょう。
色々考えたんですが、3周くらい回って「陽だまり」に帰ってきました。
(陽だまりだけではわかりにくいということで、写真展タイトルには副題をつけました。)
正直、写真展に対する想いとか、タイトル決定までの経緯とか、書きたいことはもっとたくさんあります。
が、そういう話は今後取材をしてくださるメディアの方のために取っておくことにしましょうか(別にびっくりするような話はないけど)。
あとは、会場でお会いした時にでもお話しできればなと。
最後になってしまいましたが、写真展開催にあたり力を貸してくださっている皆様、本当にありがとうございます。
写真展というのはたくさんの方の協力がないと開催できないということを、今あらためて感じています。
応援してくれている方々に精一杯の恩返しができるよう、写真展という一つの作品を、全力で作っていきます。
同時進行で進めている写真集と合わせて、楽しみにお待ちください。
(写真集についてはまたあらためてお知らせしますね。)
それでは、今日もここまで読んでくださりありがとうございました。
会場で皆さんとお会いできることを、心から楽しみにしています。