伝わる水中写真を撮影するために ~テクニックよりも大切なもの~

この記事は5分で読めます

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こんにちは、上出です。

 

今日は久しぶりに、

テクニックや撮影機材の話ではなく、

 

人に伝わる水中写真を撮るために大切なこと

 

について、今一度考えていければと思います。

 

 

実は最近、

 

海外でも北海道でも沖縄の離島でもいいから

ダイビング器材もハウジングも持たずに

ふらふら旅をしながら写真を撮りたいな

 

なんてことを考えていました。

 

(昔はよく離島を旅しながら陸撮を楽しんでいました。)

 

 

なんでそんなことを思っているのか

自分では深く考えていなかったのですが、

友人がnoteに書いた記事をたまたま読んで、

ハッとさせられたのです。

 

愛着が持てるカメラとオールドレンズで写真を撮るようになってからセカイの視え方が変わった

(2~3分で読める記事です。まずは読んでみてください。)

 

 

「そうか、水中写真を撮ることに、

ちょっと疲れていたのかもしれないな。」

 

この記事を読んで気づきました。

 

 

あらためてこの数か月を振り返ってみると、

 

「撮らなきゃ撮らなきゃ…」

 

という気持ちだけが走っていたように感じます。

 

 

今年は2月から3月にかけての1ヶ月ほど、

ザトウクジラを撮影するため奄美大島に滞在していました。

 

クジラの撮影はチャンスが限られていますし、

1年間この季節が来るのを待ちわびていたので、

 

何とかチャンスをものにしてやろう

 

という気持ちが強くなっていたんだと思います。

 

周りの方のサポートや気遣いのおかげで、

クジラの水中写真自体は撮れていたのですが、

なんとなく自分のいつもの姿とは違うような、

ちょっとした違和感を感じていました。

 

(D850 + NIKKOR 14-24mm    f11 1/400秒 ISO1250)

 

 

 

沖縄本島に帰ってきてからは

フォトセミナーが立て込んでいたりして、

撮影の時間をゆっくりとれませんでした。

 

そんな中、仲良くしてくださっているガイドさんから

 

「あの辺を探すとミズタマとかツノザヤとかいますよ」

 

なんて情報もいただいて、

必死にウミウシを探して撮影していました。

 

(D850 + 105mm micro   f8 1/200秒 ISO100)

 

 

ウミウシを見つけた時は思わずニヤニヤしちゃったし、

写真が撮れた時は素直に嬉しかったのですが、

 

なんとなく胸の奥の方が重たいような、

清々しさから離れたところにいる感覚が続いていて、

何かを変えなきゃいけない気はしていたんですよね。

 

(D850 + 105mm micro   f6.3 1/250秒 ISO64)

 

 

「水中の日常を丁寧に切り取る」

 

この数年間、そんなテーマで撮影してきました。

 

原点に立ち返って、

全然珍しくない生き物でも、

何度も遭遇した光景でも、

もう一度丁寧に切り取ろう。

 

そういう気持ちでこの数日は潜ってみました。

 

(D850 + 105mm micro + UCL-90   f18 1/250秒 ISO160)

 

 

細かい事は考えず、

気が向くままに泳いでみて、

出会った生き物と向き合ってみよう。

 

そう思いながら、撮影しました。

 

(D850 + 105mm micro   f5.6 1/250秒 ISO64)

 

 

自分がやりたいことを確認できて、

少しだけスッキリしましたし、

大きな意味があったと思います。

 

ウルトラマンホヤもツユベラも、

できるだけ魅力的に切り取るために、

今の僕ができることは全部やりました。

 

でも、ひとつだけ忘れていたことがあったんです。

 

(D850 + 105mm micro   f5 1/250秒 ISO100)

 

 

フォトセミナーに来てくださる方から、

 

自分がイメージするような水中写真が撮れません…

センスがなくて、水中写真が全然上達しません…

 

という相談を頻繫に受けます。

 

 

悩んでいるからセミナーに来てくれるわけですし、

問題意識を持つことがスタートだと思うので、

悩みを持つことも伝えてくれることも素敵なことです。

 

もちろん個々の状況に応じて、

どうすればステップアップできるか一緒に考えますが、

皆さんによくお伝えする事があります。

 

「元々好きで始めた水中写真、もっと楽しみましょう!」

 

 

人にはそんなことを言っているのに、

自分がカメラを持って海に入る時には、

大事なことを忘れてしまっていました。

 

 

(D7000 + 105mm micro   f7.1 1/250秒 ISO100)

 

これは、5年前に伊豆で撮った写真です。

当時は趣味で水中写真を撮っていました。

 

楽しくて楽しくて、

最高の趣味に出逢ったと思いました。

 

 

そして今、水中写真は僕にとって仕事です。

 

別に取材でもなければ、

何かの期限に追われているわけでもないのに、

ついつい「撮らなきゃ」という気持ちになります。

 

 

僕自身、プロとアマチュアを分ける事には

本質的な意味はないと思っているので、

 

「プロだからどう」

 

という気持ちはあまりないのですが、

ある程度の緊張感を持って水中写真に取り組むのは、

自分の立場上必要なことだと思っています。

 

 

でもそれ以上に大切なことは、

プロだろうがアマチュアだろうが、

 

水中写真を楽しむことなんですよね。

 

楽しいからずっと続けられるし、

楽しいからもっとこうしたいと思う。

 

楽しいからいつまでも被写体と向き合っていられるし、

そんな心のワクワクが写真にのって人に伝わる。

 

 

ふわふわした話ではあるけど、

そんなもんだろうと思います。

 

「楽しい」というエネルギーが

人の気持ちを動かすというのは、

水中写真以外でもよくあることです。

 

無理やり楽しもうとするのは不自然ですが、

肩の力を抜いてその時々の状況を受け入れると、

自然と楽しめるようになるのかもしれません。

 

 

(D850 + 105mm micro   f8 1/200秒 ISO64)

 

 

今日はあらためて、

水中写真を「楽しむこと」の大切さ

について考えてみました。

 

水中写真を楽しめる人がもっと増えたらいいな

 

と思っていますし、

 

そんな環境を作るお手伝いができたらいいな

 

とも思っています。

 

そのためには、

僕がもっと水中写真を楽しまないといけませんね。

 

 

それでは、今日もここまで

読んでくださりありがとうございました!

 

少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

 

 

p.s.

 

今日は久しぶりに、わりと抽象的な、

ある意味理想論のような話をしてきました。

 

でももしかすると、

 

水中写真を初めた。

何を撮ってても楽しい。

思い通りに撮れない。

だんだんつまらなくなってきた。

楽しめと言われても、

どうしたら楽しくなるのかわからない。

 

という状況の方も多いかもしれません。

 

 

自分のイメージしている水中写真と

実際に自分が撮っている写真にギャップがあると、

どうしても、思い切り楽しめないとは思います。

 

そこを早く抜けてもらうために

このブログで情報を発信しているわけですが、

 

たとえ知識やテクニックをたくさん身に付けても、

被写体と向き合いシャッターを切る一連の流れの中で、

「丁寧さ」を欠いてしまうと伝わる写真は撮れません。

 

 

「丁寧さ」というのも抽象的な話なので、

文章にしづらい部分もあるのですが、

また機会を作って書いてみようとは思います。

 

手っ取り早く、直接学びたい方は、

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今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

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陽だまりスタジオ 上出 俊作 (水中写真家)

沖縄本島を拠点に活動している水中写真家です。

これまで、写真集の出版や写真展の開催などを通して、海の魅力を伝えるべく水中写真家として活動してきました。

撮影スタイルという程でもないですが「日常を切り取る」という事が僕にとっての大事なテーマです。

珍しい生き物を追いかけ回したりせず、水中の生き物たちとかくれんぼやにらめっこをして遊びながら、のんびりと撮影しています。

「水中写真を通して共に成長し合える仲間と出会い、一緒に豊かな人生を歩んで行きたい。」

そんな思いから生まれたのが、このブログです。

自分と真剣に向き合う事の大切さを教えてくれた水中写真に、日々感謝しています。
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資格・所属

PADI Instructor (OWSI #827547)
PADI Digital Underwater Photographer Instructor
PADI Enriched Air Specialty Instructor
潜水士
海をつくる会(所属)

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