ピント合わせのコツを掴む【前編】~打率よりも打数が重要?~

 

こんにちは、上出です。

今日は、

水中だとなかなかピントが合わないんです!

という、
多くの方が抱えている悩みについて、
一緒に考えていけたらと思います。

 

先日、何度かフォトセミナーに
お越しいただいているOさんから、
こんなご意見(お叱り)をいただきました。

「上出さんはいつも

ピントは気合で合わせる

って言いますけど、
気合だけじゃ合わないですよ。

どうしたらピントが合うのか、
ちゃんと教えて下さい!」

参照:ピントは気合いで合わせる? ~Nikon D850で水中マクロに挑戦!~

 

うむ、おっしゃる通りです。

僕も気合だけじゃ足りない
とは思っていたのですが…

うまく言語化できていなくて…

と、
その場ではごにょごにょ言い訳しながら
色んな意見交換をさせていただきましたが、

今日はそのやりとりを出発点に、
「ピント合わせ」という奥の深いテーマを、
僕なりに分解して考えてみる事にしました。

Oさん、貴重なご意見をいただき、
どうもありがとうございました!


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-330×2灯 f6.3 SS1/160秒 ISO100)

 

さて、早速本題に入っていきましょう。

「水中でピントを合わせるコツ」
は色々あるとは思うのですが、

今回は、

これまであまり語られてこなかったと思われる、
しかし僕はとっても大事だと思っている、

そんな以下の2つのテーマについて考えていきます。

①水中におけるピント合わせの打率
②オートフォーカスの設定

①は水中写真を始めたばかりの方にこそ、
是非読んでもらいたいなと思います。

②は、ミラーレス一眼や一眼レフを
使っている方は読まないと損をしますし、
使っていない方でも読んでみれば
ちょっと得をするかもしれません。


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f5.6 SS1/250秒 ISO64)

 

①水中におけるピント合わせの打率

そもそも水中というのは、

身体はゆらゆら揺れて固定しにくいし、
被写体は野生の生き物だから自由に動くし、
岩陰とか暗い所にいることも多いし、

かなりピントを合わせにくい環境です。

さらにこれが、
動きの速いスズメダイだったりすると、
もう本当にピントが合いません。

なので、

そもそも水中写真(特にマクロ)って
なかなかピントが合わないものなんだ

と最初から認識しておくことが大切です。

 

ちょうど先日、ゴリラチョップで
クロメガネスズメダイを撮りました。

何枚シャッターを切ったのか数えてみたら、
クロメガネスズメダイだけで202枚です。

そのうちピントがビシっと合っていたのが24枚。

ピントが合った確率が11.9%で、
10枚に1枚くらいの成功率ですね。

打率1割ちょっとのバッターは
そっこーで2軍に落とされますが、

打率1割1分9厘の水中写真家は、
「ピント合わせのコツ」
を偉そうに解説しています。笑


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f11 SS1/250秒 ISO64)

 

野球選手とフォト派ダイバーの間には、
決定的な違いがひとつあります。

プロかアマチュアかとか、
そんなことじゃありません。

それは、打席に立てる回数です。

 

野球選手は1試合にせいぜい
4打席か5打席しか回ってこないので、
打率1割だと1日1本もヒットが出ません。

でも僕たちは、1日のダイビングの中で
何枚でもシャッターを切ることができます。

 

できるだけ打率を上げることも大切ですし、
その点については次のテーマで触れますが、

打率3割で20枚シャッターを切る人

と、

打率1割で200枚シャッターを切る人

とでは当然、
最終的に残せる作品の数が変わってきます。

 

つまり、

なかなかピントは合わないけど
私もキリふわマクロを撮りたい!

というあなたには、まずはとにかく、
打席数を増やしてみる事をお勧めします。

実際には、
たくさんシャッターを切っていくうちに
ピントの合う確率も上がっていくので、
一石二鳥です。


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f11 SS1/250秒 ISO64)

 

もちろん、通常のファンダイビングでは、
ひとつの被写体と長時間向き合うことが、
現実的には難しい場合も多いと思います。

でも、はっきり言って僕は、
50分前後のダイビングの中で生物を5種類も10種類も
紹介するようなスタイルのファンダイビングでは、
「作品」を撮るのはかなり難しいと思っています。

別にそういうスタイルが悪いと言う気はありませんが、
自分が心から納得できる「作品」を撮りたいなら、

今お世話になっているガイドさんに相談してみるか、
じっくり写真を撮らせてくれるお店を探してみるか、
何かしら動いてみた方がいいと思いますよ。


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f11 SS1/250秒 ISO64)

 

ちなみに、ちょっと話が戻りますが、
今回例に出したクロメガネスズメダイに関しては、
台風の影響で水中に浮遊物が多かったこともあり、
最短撮影距離でシャッターを切るつもりで寄りました。

最短撮影距離付近でのピント合わせはシビアですので、
おさえのカットを撮るためにちょっと引いてシャッタ-を切れば、
おそらく打率3割前後までは上げられると思います。

ただ、僕は自分の作品撮りで
60点くらいの中途半端な写真を撮る気はないので、
引いたカットは撮っていません。

僕だって打率を上げようとすれば上げられるんだ

という小さなプライドが最後に垣間見えた所で、
一つ目のテーマを終わります。笑


(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f5.6 SS1/250秒 ISO100)

 

このまま

②オートフォーカスの設定

に入っていこうと思ったのですが、
内容がガラッと変わってしまうし、
②の方がだいぶ長くなりそうなので、

今日は打率と打数の話だけで終わろうと思います。

 

とにかくたくさんシャッターを切ってください。
たくさんシャッターを切れる環境を作ってください。

それが、上達への近道だと思いますよ。

それでは、今日もここまで
読んでくださりありがとうございました!

少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

p.s.

先日フォトセミナーにいたした方から、

「上出さんのブログって、
商売として成り立っているんですか?」

というご質問をいただきました。

最近、ちょこちょこ心配されます。笑
お心遣い、どうもありがとうございます。

 

せっかくなので、
ここで全部クリアにしましょう。

 

僕のブログは、
アクセス数がどんなに増えても、
直接僕にお金が入ってくることはありません。

つまり、広告収入もアフィリエイト収入もゼロです。

アフィリエイトリンクはどこにもないので、
誰も疑いなく納得してくれると思います。

 

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スマホで見てくれている方、
見にくくてごめんなさい。

 

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ブログを読んで話題にしてくれる人が増えれば、
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アクセスが増えるのは僕にとって物凄くありがたいことです。

これからはもっと面白い企画を、
もっとためになる記事をアップしていきますので、
引き続き「陽だまりかくれんぼ」を読んでいただけたら嬉しいです。

いつも応援してくださっている皆さん、
本当にありがとうございます。

(更新:2018.10.5)

 

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12月なら、日程によっては何とかもうお一人
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