ニコンD850×アンティス製ハウジング ~高画素機の可能性を探る~

この記事は9分で読めます


 

 

こんばんは、上出です。

 

 

今日は、最近新たに購入した

 

ニコン D850 + アンティス Nexus N FX D850

 

に関する話題をお届けします。

 

 

前半部分では、

ハウジングの仕様や簡単なレビュー

を紹介させていただき、

 

後半部分では、

僕が何を求めてD850を購入したのか?

について解説しています。

 

D850を使用していなくても

応用できる考え方もあるはずですので、

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

 

それではまず、

 

D850のハウジングを

なぜ「アンティス」にしたのか?

 

についてお話しするために、

少しこれまでの経緯というか、

僕のハウジング使用歴を振り返ります。

 

 

 

僕が最初に手に入れた一眼レフ用ハウジングは、

「アンティス Nexus D7000」です。

 

 

2012年当時の僕は、

一眼レフ用のハウジングについては無知でした。

 

正直、明確な理由があって

アンティスを選んだという記憶はありません。

 

 

その頃は伊豆で潜ることが多かったので、

伊豆ダイバーにアンティス派が多かった

というのがそのまま影響していた気もします。

 

それに当時は、いただいたサラリーを

これでもか!と「飲み」に費やしていたので、

 

ノーティカム、SEA&SEAよりも安価だった

アンティスは手が届きやすかった…

 

のだと思います。笑

 

(現在はフォトセミナーのレンタル用として活躍中です)

 

 

 

そんなこんなで僕の

アンティス生活がスタートしました。

 

それはもう、なんと幸せだったことか。笑

 

一眼レフを水中で使えることが本当に楽しくて、

心の底から買ってよかったと思いました。

 

(D7000 + AF-S Micro-Nikkor 105mm S-2000×2灯 f18 SS1/200秒 ISO100)

 

 

 

その後、陸撮用にNikon D750を購入しました。

 

このカメラも、とても気に入りました。

 

そうなるとやっぱり水中でも使いたくなります。

 

 

 

しかし、ここでトラブル発生です。

 

アンティスからD750専用の

ハウジングが発売されていません。

 

(機能が制限されたハウジングは発売されていましたが、

当時はその機能制限を必要以上に嫌がっていました。)

 

ということは、

これまで使っていたアンティスのポートが、

D750では使えません。

 

 

困ったなー

ポートは諦めてSEA&SEAにしようかなー

 

と思いましたが、

残念ながらSEA&SEAからも

D750のハウジングは

発売されていませんでした。

 

 

いくら僕が「大好き」と言っても、

世間的にちょっと中途半端な立ち位置のD750。

 

可愛そうですね。

 

 

ハウジングを作っている大手メーカーは、

Fisheyeのノーティカムだけでした。

 

でも、皆さんご存知の通り、

ノーティカムは値段が高いです。

 

当然、ポートも買い直さなくてはなりません。

 

 

ちょっとお財布的に現実的ではないな…

 

と思っていたころ見つけたのが、

 

横浜のTAILというダイビングショップが作っている

「Nautilus」というオリジナルハウジングでした。

 

このハウジングはアンティスのポートが使えます。

 

 

 

というわけで、購入しました。

 

ハウジングのクオリティに

100%満足はしていないのですが、

現役で活躍してくれています。

 

 

45°ビューファインダー(INON製)も、

今となってはなくてはならない存在です。

 

砂地のヤシャハゼ等が撮りやすいのはもちろんですが、

とにかくどんな場面でもあおって撮影しやすいです。

 

 

このファインダーなしでは撮れなかっただろうな、

という写真がたくさんあります。

 

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/100秒 ISO100)

 

 

45°じゃないファインダーだったら、

首か腰が折れていただろうなという場面も、

枚挙にいとまがありません。笑

 

(D750 + AF-S Micro-Nikkor 105mm YS-D2×2灯 f9 SS1/80秒 ISO160)

 

 

後述しますが、D850用のハウジングには

今のところ45°ビューファインダーをつけていないので、

 

今後もマクロではD750を

ガシガシ使っていこうと思っています。

 

 

 

さて、相変わらず

長い前置きになってしまいましたが…

 

今回購入したハウジングはこちらです。

 

アンティス Nexus N FX D850

 

D7000以来のアンティス製ハウジングですね。

 

余計なものがごちゃごちゃついていない、

シンプルな造りが良い感じです。

 

もちろんD7000やD750で使っていた

ポートが引き続き使えます。

 

現在所有しているポートが無駄にならないことと、

頑丈で不具合が少ないアンティス製品への信頼感が、

 

今回のハウジングもアンティスに決めた理由です。

 

 

そして、

届いてびっくりしたのですが、

想像以上に小さいです。

 

カメラ本体とハウジングの隙間が

ほんのわずかしかありません。

 

素直に感心してしまいました。

 

 

コンパクトなのは嬉しいですよね。

 

まあその分浮力が無いので、

水中で重いということですが…

 

普段から筋トレしてるので、

大丈夫でしょう。笑

 

 

 

さて、先ほど少しファインダーの話に触れましたが、

Nexus D850のファインダーはこんな感じです。

 

 

 

ピックアップファインダー

と呼ばれているやつです。

 

 

あれ?

 

先ほど45°ビューファインダーを

絶賛していましたよね?

 

なぜ今回はつけていないのでしょうか。

 

 

それは、水中ワイド、特に、

素潜りでの撮影に45°は不利だからです。

 

例えば、

御蔵島でイルカを撮影するケース

を想像してみましょう。

 

 

僕は息を止めて水中に潜ります。

 

そこに四方八方からイルカが高速で泳いできます。

 

僕は急いでカメラを構えます。

 

 

(D750 + AF-S NIKKOR 14-24mm f11 SS1/320秒 ISO720)

 

 

この時、

45°だろうがストレートビューだろうが、

突起物が付いていると構え遅れます。

 

パッとファインダーをのぞいた時に、

ちゃんと見えないことがあるんですよね。

 

しかも45°だと、

縦に構える時にはファインダーをくるっと

90°回さなくてはなりません。

 

当然そんなことをしていたら

シャッターチャンスを逃してしまいますし、

現実的にはとっさに縦位置に構えなおす

ということがほぼ不可能になります。

 

 

一方、ピックアップファインダーは

マスクとガチッと合わせればちゃんと見えます。

 

ファインダーを見ながら、

カメラをハウジングごとくるっと90°回せば、

とっさに縦位置でも撮影できます。

 

 

そんな理由から、今回は

ピックアップファインダーを選択しました。

 

つまりD850は、水中ワイドで

ガンガン使っていこうと思っています。

(まだワイドでは使っていませんが…)

 

(D7000 + Tokina AT-X107 Z-240×2灯 f18 SS1/250秒 ISO200)

 

 

 

もちろん、

これまで使っていたポートを使って、

マクロ用に組むこともできます。

 

というか、

まだマクロでしか試せていません。

 

カメラ:Nikon D850

レンズ:AF-S Micro-Nikkor 105mm

ハウジング:アンティス Nexus N FX D850

ストロボ:Z-240(YS-D2の時もあります)

ライト:INON LE-550S

 

※このセット、水中でかなり重たく感じました。

マッチョな男子以外にはフロートアームがお勧めです。

 

※12/29追記 読者さんから情報をいただきました!

上の写真を見ていただくと、左のグリップの上に、

ボールが2個ついたベース(INON製)がついているのがわかると思います。

これ、ボール1つタイプのものより長さが長い分、

ぶつけてしまったとき等にグリップに負荷がかかりやすく、

グリップの負荷がそのままハウジングに伝わり

ハウジングが壊れてしまう事故が起こっているようです。

先に紹介したD750のグリップはINON製で、

これはけっこうしなるので、ぶつけたりしても

ハウジングにはあまり不可がかからないと思います。

僕もD850の方はボール1つタイプに戻しました。

情報提供ありがとうございました!

 

 

 

最後に、

このシステムで撮影したマクロの作例を紹介しながら、

僕がこのカメラに期待していることをお伝えします。

 

まずは、下の写真をご覧ください↓

 

(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/200秒 ISO200)

 

 

正直、このままではあまり訴求力のない写真です。

 

僕も最初は失敗写真として、

編集対象から外していました。

 

 

でも、

 

D850は4575万画素を有する超高画素機です。

 

「超高画素」というのは、

 

・細部まで鮮明に描写できる

・ピントの合っている部分の解像感が凄い

 

という素直な受け止め方もできますが、

(もちろんこれは大きな魅力ですが)

 

ちょっとやそっとのトリミングでは解像感が落ちない

 

という側面もあります。

 

 

というわけで、バッサリとトリミングしてみました↓

 

 

 

ここまでトリミングしても、1700万画素あります。

 

つまり、先ほど登場した

D7000の1600万画素を超えています。

 

 

ここでは

 

失敗写真を甦らせる

 

という極端な例を上げましたが、

 

解像感を落とさず大胆にトリミングできるというのは、

表現の幅を広げるための大きな手助けになるはずです。

 

 

 

(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f10 SS1/250秒 ISO200)

 

ちなみにこちら↑は、

後からトリミングしたのではなく、

最初からDXクロップモードで撮影しています。

 

DXクロップというのは、ざっくり言えば、

撮影時にトリミングしちゃうモードです。

 

 

Nikonの「DX」というのはAPS-Cのことなので、

最初からAPS-Cの画角にトリミングしてくれます。

 

つまりDXクロップを使うと、

105㎜マクロで撮影する場合、

 

1.5倍にあたる157.5mm相当の画角で

撮影ができるというわけです。

 

 

D850は元々4575万画素あるので、

DXクロップで撮影しても1946万画素が残ります。

 

 

フルサイズ機+マクロレンズ

で水中写真を楽しんでいるあなた。

 

「この小さいウミウシはAPS-Cの画角の方が撮りやすいな…」

 

と思ったことはありませんか?

 

 

D850なら、そんなとき、

迷わずクロップできるんです。

 

だからと言って、

本体だけで30万円以上するカメラを、

 

「へーそうなんだ、じゃあ買ってみよっ」

 

とはならないと思いますが。笑

 

 

 

さて、ここまで

 

・トリミング

・DXクロップ

 

という2通りの方法を紹介しましたが、

結果的にやっていることは同じです。

 

最初にやるか後からやるか、という話です。

 

なので、状況によって

使い分けてあげればいいと思います。

 

 

最初に紹介したハナビラクマノミのように、

動きの速い被写体は後からトリミングする方が

都合の良い場合が多いはずです。

 

中々こういうケースでは、

最初から構図を作り込むことができません。

 

とりあえずピントだけバチっと合わせて、

後から構図を追い込んでいくという方法がお勧めです。

 

というかそもそも、

このサイズの生物を105㎜で撮影するのに、

DXクロップは必要ないですよね。笑

 

 

(D850 + AF-S Micro-Nikkor 105mm Z-240×2灯 f8 SS1/200秒 ISO200)

 

 

 

一方、DXクロップは、ハゼやウミウシなど、

あまり動かない小さな生物を撮影するときに使えます。

 

DXクロップなんかしないで、

フルサイズの画角で撮影しておいて

後からトリミングすればいい

 

という考え方もできますが、

それだと撮影時に仕上がりのイメージを

掴みにくいですよね。

 

 

その点、D850でDXクロップを使えば、

ファインダーをのぞけばDXの画角になっているし、

 

モニターに再生される画像もクロップ済みのものなので、

少しずつ構図を追い込んでいくことができます。

 

 

なので、

 

小さくて可愛いウミウシを見つけた

最短撮影距離まで寄って撮影してみたけど、

小さすぎて可愛さが伝わってこない

DXクロップでウミウシをより大きく写し、

構図や背景のライティングも整える

 

という感じで使っていくのが

良いのかなと思います。

 

他にも、

 

こんなケースでも使えるよー

 

という情報があれば、

ぜひ教えて下さい。

 

 

それでは、今日もここまで

読んでいただきありがとうございました!

 

少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

 

 

p.s.

 

D850購入前は、

 

45°ビューファインダーのD750はマクロ用、

ピックアップファインダーのD850はワイド用、

 

という感じで使い分けようと思っていましたが、

久しぶりにピックアップファインダーを使ってみたら、

案外ストレスなくマクロが撮れました。

 

画素数の多さやAF性能など、

D750よりも有利な部分が多いですし、

 

しばらくの間、マクロもD850で

積極的に撮っていこうと思います。

 

作例、楽しみにしていてくださいね。

 

 

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    • knc_nshr
    • 2017年 12月27日

    いつもブログの記事とインスタの素晴らしい作品を楽しみに、
    とても感心しながら拝読・拝見させていただいているとともに、おこがましくも勉強もさせていただいています。

    自分は今、ミラーレス一眼機を使って数ヶ月経ちますが、いずれNikonのフルサイズ機(たぶんD850)も追加したいと考えて毎度練習中です。

    今回の記事は、フルサイズ機の防水システムとしてどのようなものをお使いなのかなど、もし叶えばお聞きしたかったことがバッチリと記されているので非常に参考になりました。

    このような有意義でとても参考になる内容を丁寧に、かつわかりやすく、作例も付けられてご案内してくださることに感謝いたします。

    これからも記事と作例を楽しみにしております。

      • 上出 俊作
      • 2017年 12月29日

      こんばんは!
      いつもインスタもブログもご覧いただきありがとうございます。

      記事が少しでもknc_nshrさんの参考になっているようでしたら嬉しいです!
      それにしても、D850も検討されているとは、本気ですね。
      お財布との折り合いさえつけば、買った後悔する事はないと思いますよ。

      こちらこそ、そんな嬉しいお言葉に感謝です。
      これからもお役に立てるような情報をお届けできるように、
      日々進化しないといけませんね。

      それでは、インスタのお写真楽しみにしています(^-^)
      また何かご質問等あれば直接ご連絡ください!

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管理人 : 上出 俊作 (水中写真家)

沖縄本島を拠点に活動している水中写真家です。

これまで、写真集の出版や写真展の開催などを通して、海の魅力を伝えるべく水中写真家として活動してきました。

撮影スタイルという程でもないですが「日常を切り取る」という事が僕にとっての大事なテーマです。

珍しい生き物を追いかけ回したりせず、水中の生き物たちとかくれんぼやにらめっこをして遊びながら、のんびりと撮影しています。

「水中写真を通して共に成長し合える仲間と出会い、一緒に豊かな人生を歩んで行きたい。」

そんな思いから生まれたのが、このブログです。

自分と真剣に向き合う事の大切さを教えてくれた水中写真に、日々感謝しています。
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資格・所属

PADI Instructor (OWSI #827547)
PADI Digital Underwater Photographer Instructor
PADI Enriched Air Specialty Instructor
潜水士
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