一眼のオート機能は水中で使えるのか~イルカ撮影のキモはISO感度設定~

この記事は4分で読めます


 

こんにちは、上出です。

 

今日は、

 

イルカの写真を綺麗に撮るための露出設定の考え方

 

について紹介します。

 

 

まず、

 

一眼カメラを買った!

フィッシュアイレンズも買った!

とりあえずオートモードで撮ってみよう!

 

では、なかなかイルカの写真を思うように撮れません。

 

なぜならイルカ撮影というのは、

一眼カメラがそもそも想定していない特殊な環境

での撮影になるからです。

 

 

例えば、「二刀流」で有名な大谷翔平選手が、

急にポンっとソフトボールの試合に放り込まれたとします。

 

おそらく、普段使っているバットで

柔らかいボールを打っても飛んでいかないでしょうし、

 

大きなボールを適当につかんで下から投げても

160kmどころか140kmも出ないはずです。

(彼なら130kmくらい出しちゃいそうで怖いですが。笑)

 

大谷選手はずっと「野球」で最高のパフォーマンスを

発揮できるように準備してきたので、

 

「ソフトボール」という彼にとって特殊な環境では

いきなり能力を発揮することができません。

 

でも彼は一流のスポーツ選手なので、

適切な指導を受けて道具もソフトボール用に揃えれば

すぐに新しい環境でも結果を出すと思います。

 

 

これは、イルカの撮影でも同じです。

 

 

ほとんどの一眼カメラ・レンズは

水中使用を想定して作られたものではありません。

 

しかも、

高速で動く生き物にできるだけ近寄って撮影するというのは、

イルカの撮影以外ではあまり行われない特殊な撮影方法です。

 

なので、カメラ・レンズの

スペックが一流だったとしても、

 

陸上撮影を前提にプログラミングされた

オートモードだけではイルカの撮影に対応しきれません

 

これまでと違う環境で結果を出すためには、

その環境に合わせた準備をする必要があります。

 

 

 

その点を踏まえて、

ここから具体的な設定の仕方を解説をしていきますね。

 

と、その前に、

オートモードで撮るとどんな写真になってしまうのでしょうか?

 

 

答えは、

 

ブレた写真になってしまう

 

です。

 

イルカは想像以上に泳ぐのが早いので、

シャッタースピードが遅いと被写体ブレを起こしてしまいます。

 

 

つまり、イルカの撮影において最も重要なのは、

ぶれないシャッタースピードに自分で設定することなのですが、

 

具体的には1/250秒より速く設定するのがお勧めです。

(実際僕も1/250~1/500秒で撮影することがほとんどです。)

 

 

そして、ご存知の方も多いかもしれませんが、

シャッタースピードを自分で決定するには

 

「M」マニュアルモード

「S」シャッター優先オート(絞りはカメラに任せるモード)

 

のどちらかに設定する必要があります。

 

お勧めは、

絞りも自分で設定できるマニュアルモードで、

 

シャッタースピード(SS):1/250~1/500

絞り(F値):8.0~11.0

 

あたりに設定しておくと良いと思います。

 

僕は、

画面全体をシャープに描写したいという意図で、

比較的絞り込んで(F値を大きくして)撮影しています。

 

 

dsc_5193-11

(D750 + AF-S NIKKOR 14-24mm   f11  1/320秒  ISO2000)

 

 

もしかしたらここまで読んで下さった方は、

 

結局全部マニュアルで撮影した方が良いってこと?

 

と思われたかもしれません。

 

 

僕も一眼レフを買いたての頃は、

 

「全てマニュアルで使いこなしてこそ一眼レフだ!」

 

という磯野波平さんのような頑固さで

撮影に取り組んでいたのですが、

 

実はプロの写真家は、状況に合わせて

オート機能を部分的に使いこなしています。

 

 

特にスキンダイビングという限られた条件で

一瞬の勝負を求められるイルカ撮影においては、

 

水中でいかにシャッターを切ることだけに集中できるか

 

というのが写真の出来に直結します。

 

なので、

 

カメラに任せられるところはカメラに任せたい

 

というのが本音です。

 

 

では、どの部分をカメラに任せたら良いのでしょうか?

 

僕は、

 

ISO感度はカメラに任せるべき(ISOオートに設定すべき)

 

だと思っています。

 

どういうことかというと、

 

SSとF値は自分で設定して固定するけど、

適正な露出(写真の明るさ)の写真にするために、

ISO感度をカメラの判断で上げ下げしてもらおう

 

という意味です。

 

 

野生のイルカは

どこからやってくるかわからないので、

 

水面を見上げて太陽を入れて撮ることもあれば、

水底付近を泳ぐイルカを見下ろして撮ることもあります。

 

なので、その一瞬一瞬で

カメラに取り込まれる光の量が急激に変化し、

全て自分で設定しようとすると間に合いません。

 

 

その点、

 

SS:ぶれなように固定

F値:シャープに写るように固定

ISO感度:カメラの方で、良い感じにやってね

 

というのは、

イルカ撮影においては最も合理的です。

 

 

 

でも、ISO感度は低い分には問題はありませんが、

高すぎると写真にノイズがのってきてざらつきます。

 

なので、

 

できる限りISO感度は上げたくないというのが本音

 

ですが、

 

最新のデジタル一眼レフはISO1600

くらいまではほとんどノイズが気にならない範囲ですし、

ある程度なら後から修正が効きます。

 

 

dsc_5320-2

(D750 + AF-S NIKKOR 14-24mm   f8.0  1/320秒  ISO2200

 

 

 

今日は、イルカの写真を一眼カメラで綺麗に撮るためには、

 

・フルオートでもフルマニュアルでもなくオート機能を一部使う

 

・マニュアルモードで、SSは1/250秒以上、f値は8.0以上に設定する

 

・ISO感度をオートにして、明るさ(露出)はカメラに調整してもらう

 

のがお勧め、というお話をさせて頂きました。

 

 

少しでも皆さんの参考になれば嬉しく思います。

 

今日もここまで読んで下さりありがとうございました!

 

 

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管理人 ; 上出 俊作 (水中写真家)

沖縄本島を拠点に活動している水中写真家です。

これまで、写真集の出版や写真展の開催などを通して、海の魅力を伝えるべく水中写真家として活動してきました。

撮影スタイルという程でもないですが「日常を切り取る」という事が僕にとっての大事なテーマです。

珍しい生き物を追いかけ回したりせず、水中の生き物たちとかくれんぼやにらめっこをして遊びながら、のんびりと撮影しています。

「水中写真を通して共に成長し合える仲間と出会い、一緒に豊かな人生を歩んで行きたい。」

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